狼山宣言

現在、日本国を取り巻く内外の情勢は最悪と言っていいだろう。
経済は停滞し、政治への期待や信頼は失われ、国防では未だにアメリカに依存し、領土を中国に脅かされ、人口は減り続けている。
無論、こうした具体的な諸問題も大きな問題だが、より本質的な問題は、危機意識の無い日本の世論そのものだ。そして、そうした危機意識の無さは、戦後という時代そのものに起因すると言っても差し支えない。
独立国家としての気概や使命感を持たなければ、自国の危機にまともに対処できるはずもない。これは、我が国の新型コロナウイルスへの対応を見ても、明らかなことだろう。

よって、私の目的と理想は極めて単純だ。
この戦後日本というパラダイムを滅ぼし、より自立した日本への変革を成し遂げることである。これは、日本を保守せんがための理想であり、変革は手段に過ぎない。
そして、この理想を実現するための最も根本的な方法は、積極財政による富国強兵である。
民生の安定と生産力の向上を通じて、自立した強い軍事力を持つこと。これこそ、21世紀においても、国家を安定的に持続せしめる普遍的な方法である。
現在の日本の惨状は、富国強兵から程遠い経済政策が原因だったと言える。
したがって、日本の経済政策と安全保障政策を、新たな富国強兵へと転換することこそ、日本の没落を食い止める最善の方法だろう。
だが、この転換は簡単には進まない。倒すべき2つのイデオロギーがあるからだ。

まず倒すべきは、戦力放棄の平和主義である。これをどうにかしない限り、国家の自立はありえない。
そもそも軍事力とは、どこぞの国が攻めてくるかもしれないという理由から持つものではない。有事の際に使える手段を備えておくことで、国家の自立をより強固なものとすることこそ、軍事力の本質的な意義である。
軍事力がなければ、有事の際には降伏か自害しか選択できないが、多かれ少なかれ軍事力があれば、別の選択肢も生じる。
そして、それらの選択肢が存在することによって、情勢を慎重に見極めて判断するという能力と責任が生じるのだ。これこそ、独立国家に必要不可欠なものではないか。

次に倒すべきは、通貨発行権を無視した財政均衡主義である。
欧州連合諸国や発展途上国と異なり、日本は変動相場制の自国通貨を発行できる国だ。
生産力が許す限りは、通貨発行によって様々な財政支出が可能なのだから、現在のようなデフレないしは超低インフレの状況では、財政赤字を心配する必要は無い。
むしろ、財政赤字を減らそうと無駄な努力を繰り返すことで、国内の産業は衰弱し、国民の貧困化が進んでしまう。
そうなってしまえば、総合的な国力は衰え、国防もインフラも福祉も悲惨な状態に陥るだろう。
したがって、積極財政による民生の安定が今こそ必須なのだ。

これらの論拠を踏まえて、私は「戦力放棄の平和主義」と「通貨発行権を無視した財政均衡主義」を打破すべきであると唱える。
そして、この2つの強固なイデオロギーを打破した先にしか、日本再生の道はないと考える。
無論、どちらか片方だけを倒しても、富国強兵の実現は不可能だ。
したがって、両者を打倒することこそ、戦後という時代を打倒することへと直結するのだ。
私が目指す時代は、そうした闘争の先にあると、最後に改めて述べよう。