【的外れな批判をよくされている二人】賢い学者「宮台真司」とおバカな詩人「浅田彰」の矛盾したエクリチュール

 俺はこの二人の影響を多く受けているが、二人の異常さというのは、どちらも

世間で言われている評価と

根源的な資質が全く正反対

だということが凄く面白いと思った。

 浅田彰の方がむしろおバカな文章だし、

宮台真司の方がむしろ論文口調で賢い。

 なのに、世間では

どうしてか浅田彰の方がインテリで

宮台真司の方が大衆派だと思われている。

そもそも、二人はどうしてこんな内容と文体があまりに矛盾しているのかが面白くて仕方なかった。

 ようするに、印象論としてハイカルチャーの鋭利な理屈っぽい極左な浅田彰こそ文章が感情論の権化、詩的表現で、印象論としてサブカルチャーのアジっている感覚的な極右な宮台真司の方が論文すぎて理屈っぽいと思っていた。でも、不思議なことにどちらも読めてしまう。

 そもそも文章が浅田彰はもはや小説だし、宮台真司の方はもう論文口調だ。

 なのに、世間での評価は、ベタに言うと浅田彰の方がハイカルチャーで宮台真司の方がサブカルチャーだと評価されている。

 これが凄い面白いことだと思った。

もしかすると、理屈業界、ハイカルチャーでイチバンを取ろうと思ったら、ハイカルチャー業界だからこそ、サブカルチャーな文体で差をつけて、サブカルチャーな業界で話すからこそ、ハイカルチャーな物言いの方がかえってウケるのかもしれない。

 結局、全部やれよ!

 という身も蓋もない結論になるが、この文体と立場のあまりに真逆すぎる乖離さが結構面白いと思っている。

 過剰であるか、ないか、ちゃんと全部やり切れるかどうかが重要な気がしている。

 浅田彰や宮台真司の文体の厄介さは、どちらも極めて明晰に対象を客観的に見るからこそ、文体があまりに「他者」すぎるのだということかもしれない。

 だから、浅田彰が本当にアカデミックの人間だとは全く思えないし、宮台真司が本当にサブカルチャーの人間だとは全く思えない。

 これはじゃあアカデミックでもないし、サブカルチャーでもないのか?ということではなくて、

アカデミックを詩的に読む異常さとサブカルチャーを論文で読む異常さは、極めて異常さの点では似ているし、読んでいて目から鱗、常識が180度覆されるような気がしちゃう。

 ここでめちゃくちゃ恐ろしく面白いのが、浅田彰がハイカルチャーの模造品だと思われて、宮台真司がサブカルチャーの権化だと思われていることだ。

 これでは、何が何やら分からないし、浅田彰がよく批判されるときに、あんなアカデミックな老害はダメだ!とか宮台真司が批判される時に、あんなサブカルチャーはダメだ!とよく言われる。

 が、むしろその批判自体が彼らに乗せられているし、そもそも読者たちは、アカデミック読者たちが詩的表現に会える喜びが浅田彰の本の面白さであり、宮台真司のサブカルチャー読者たちが論文的な明晰に会える喜びが宮台真司の本の面白さかもしれない。

 結局、どっちもやれよ!

ハイカルチャーも!

サブカルチャーも!

 ということになるが、賛同する方も批判する方も、この訳のわからなさ、ジャンル分け不可能さにとまどい、分類分けできないところでグズグズとみんなが引っかかるから、面白いと思うのかもしれない。

 ビックリするかもしれないが、カオスフォレストのメンバー静君は無教養だが、浅田彰の本は素直に読めて、宮台真司は面白いが難しいと言っている。たぶん先入観を持たない素直な奴から見ると、実の所、浅田の方が最終目的は理屈臭いが、文体や方法論はチャートや要約で分かりやすく、宮台真司の方が最終目標は世論の世直しで俗だが、文体や方法論は学問言語や統計データなどだ。

 こうなると、

分かりやすいとは何なのか?

という話になってくる。

 結局のところ、宮台真司も浅田彰も分かりやすいから受けているのではない。

 むしろあまりに分かりづらくて

ミステリーすぎるからこそ受けているのだ。

 この可笑しさは表面的な批判も賛同もどっちもほとんどがそもそも的外れだとうことを示している。

【追記】

そもそも浅田彰と宮台真司の受験勉強の話しが面白く、ぶっちゃけ浅田の方がそんなに成績はだけなら天才やアカデミックだと評価されるぐらいには普通であって、むしろ宮台真司は駿台模試で名前が載るぐらいだったらしい。だから、そもそもベタに解釈するには、二人はかなり厄介である。

浅田彰はアカデミックすぎてダメだ!

→そもそもおバカすぎる文章でしょう?笑

浅田彰は学術的な実績などない!

→そもそも文体や対談から見てそうでしょう?笑。大体、元経済学者で哲学のアマチュアだし笑。

宮台真司はサブカルチャーでダメだ!

→え?統計データをよくやるし、学術的裏付けばかり言っている笑

宮台真司はアカデミックすぎて受けつけない…

→え?ナンパとか恋愛とか単純じゃね?

もはや何なのか誰も分からない…。