このふざけた時代に帝国憲法を読み直す①〜「天皇主権」というウソ〜

「大日本帝国憲法」と聞いたとき、皆さんは何を思い浮かべるだろうか?

戦後に制定された日本国憲法は、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を謳っており、多くの人はこの憲法に対して柔らかい印象を持つだろう。それに対し、明治23年(1890年)に施行された大日本帝国憲法(以下、帝国憲法)は、非常に禍々しいイメージを持たれている。この原因はいくつかあるだろうが、一般的な理由としては、

①天皇主権の憲法であり、民主的ではなかった

②この憲法の下で日本が戦争に突入した

という2点が考えられる。

しかし、この見方は本当に正しいのだろうか?この連載では、日本近代史について考えるヒントとして帝国憲法の条文を読み解きつつ、その運用の歴史を追いたいと思う。

まず、帝国憲法の1条と4条を以下に挙げ、その原則について論じよう。

第1条 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス

第4条 天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ

これらの条文は、天皇が日本の統治者であることを示しており、先述した「天皇主権」の根拠とされている。

だが、この2つの条文だけでは「天皇独裁」という意味での「天皇主権」は成り立たない。
4条の後半を見れば、天皇は「此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ」とされている。現代語に訳せば、「この憲法の規定に従って統治権を行使する」といった意味になる。それならば、憲法全体にどのような規定があったのかを具に確認し、当時の天皇がどれほどの権限を持っていたのか理解する必要があるだろう。

ちなみに、帝国憲法には76条まで条文が存在するが、全文を国立国会図書館のサイト(https://www.ndl.go.jp/constitution/etc/j02.html)で閲覧できるので、興味がある方はこちらも見ていただきたい。

※「このふざけた時代に帝国憲法を読み直す②」へ続く

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